「ドローンの包括申請は、個人でも取れるのかな」「趣味で飛ばしたいけれど申請できる?」「業務目的じゃないとダメと聞いたけれど、自分は当てはまるのか不安」 このページにたどり着いたあなたは、こんな疑問をお持ちではないでしょうか。
先に結論をお伝えします。ドローンの包括申請は、個人でも取得できます。 趣味としてドローンを始めた方でも、条件を満たせば、全国・1年間飛ばせる許可をまとめて取得できます。ただし、包括申請には「業務目的であること」という条件があり、ここが個人の方のつまずきポイントになりがちです。
この記事では、ドローンの申請が初めての方にもわかるように、次の点をかみくだいて解説します。
- 個人でも包括申請を取れる条件(=業務目的とは何か)
- 個人でも「業務目的」と認められる収益化の具体例
- 純粋な趣味目的の場合に残された選択肢
- 個人が包括申請を進める流れ(やり方の全体像)
- 申請とあわせて確認しておきたい手続き
- 自分で進めるか、行政書士に相談すべきかの判断
なお、包括申請そのものの全体像は、親記事のドローンの包括申請の総まとめ記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
飛行許可・機体登録・技能証明・更新手続きなど、必要な手続きや申請内容を確認します。
「自分で申請できるか不安」「途中で止まっている」「どの許可が必要かわからない」
という方もご相談いただけます。
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そもそもドローンの包括申請とは?個人がまず押さえる基本
ドローンの包括申請とは、許可・承認が必要な飛行(特定飛行)を、1件ずつではなく一定期間・広い範囲でまとめて申請する方法です。個人で初めて申請する方は、まずこの「まとめて取れる」というイメージを押さえておけば十分です。
ドローンは、どこでどう飛ばしてもよいわけではありません。一定の空域や飛ばし方は「特定飛行」と呼ばれ、国土交通省(航空局)への許可・承認が必要です。この許可を、飛ぶたびに毎回取るのが「個別申請」、一定期間まとめて取るのが「包括申請」です。
制度の細かい部分まで完璧に理解する必要はありません。個人の方が判断するうえで必要な範囲にしぼって、次の2点を見ていきましょう。
包括申請でできること(全国・1年間・都度申請が不要)
包括申請の大きなメリットは、日本全国を対象に、1年間有効な許可をまとめて取得できることです。
具体的には、次のような使い方ができます。
- 旅行先や出張先など、日本全国でドローンを飛ばせる
- 一度許可を取れば、最長で1年間は飛行のたびに申請し直す必要がない
- 申請手続きはDIPS2.0というシステムを使い、オンラインで進められる
「飛ばしたい場所が決まっていない」「いろいろな場所で飛ばす可能性がある」という個人の方にとって、都度申請が不要になる包括申請は使い勝手のよい方法です。
「特定飛行」と許可・承認の関係(初心者向け)
そもそも、どんな飛ばし方に許可が必要なのでしょうか。代表的な「特定飛行」には、次のようなものがあります。
- 人口集中地区(DID)の上空での飛行
- 夜間(日没後)の飛行
- 目視外飛行(補助者を置かずに目で見えない範囲を飛ばす)
- 地表や水面から150m以上の高さの飛行
- 人や物(建物・車・電柱など)から30m未満の距離での飛行
- 空港周辺やイベント上空などの飛行
これらに当てはまる飛ばし方をするときに、許可・承認が必要になります。
逆に言えば、こうした特定飛行に当てはまらない飛ばし方や、機体の重量が100g未満の場合、屋内で飛ばす場合などは、そもそも許可が不要です。趣味目的の方は、この「許可がいらないケース」も選択肢になります(後ほど「業務目的に当たらない個人の選択肢」で解説します)。
結論|ドローンの包括申請は個人でもできる(条件は「業務目的」)
あらためて結論です。ドローンの包括申請は、個人・法人を問わず申請できます。 個人だからという理由で取れない、ということはありません。
ただし、ひとつだけ重要な条件があります。それは、ドローンを「業務目的」で利用することです。 包括申請は、業務目的での飛行を前提とした制度のため、ここが満たせるかどうかが個人の方にとっての分かれ目になります。
業務目的と認められる飛行には、たとえば次のようなものがあります。
- 空撮
- インフラ点検・設備メンテナンス
- 測量
- 警備
- 農林水産業(農薬散布など)
- 環境調査・自然観測
- 輸送・宅配
- 事故・災害対応 など
「自分の使い方は業務目的に当てはまるのだろうか」と感じた方も多いと思います。次の項目で、その条件をもう少し具体的に見ていきましょう。
包括申請の条件は「業務目的であること」
包括申請が業務目的を前提としているのは、反復・継続して飛ばすことを想定した制度だからです。
そのため、1回限りのレジャーではなく、仕事や収益につながる活動としてドローンを使う場合に、包括申請が向いています。逆に、「業務目的」と整理できれば、個人であっても申請のハードルは法人と変わりません。
ポイントは、職業や法人格そのものではなく、飛行の「目的」が業務にあたるかどうかだという点です。
趣味目的そのものでは包括申請できない理由
一方で、純粋な趣味目的の飛行は、包括申請の対象にはなりません。
申請の際には、飛行の目的として「業務」か「趣味」かを区分する場面があります。趣味目的として申請する場合は、包括申請ではなく別の扱いになります。これは目的を偽るという話ではなく、制度上の区分の問題です。
ただし、「趣味で始めた人は包括申請を一切取れない」というわけではありません。趣味からスタートした方でも、撮影した写真や動画を収益化するなど、業務目的として整理できるケースがあります。次の章で具体的に見ていきます。
個人でも「業務目的」と認められるケース(収益化の具体例)
ここが、この記事でもっともお伝えしたいポイントです。
個人であっても、「ドローンを活用して収益を得る」ことを目的にすれば、業務目的として整理できます。 趣味の延長で始めた方でも、収益化を設計することで包括申請の条件を満たせる可能性がある、ということです。
当事務所(うえた行政書士事務所)では、これまで航空局へ確認・相談を重ねながら、多くの個人のお客様の包括申請をサポートしてきました。その実務経験から、個人の方の収益化目的の申請についても、以下のような考え方で進められると考えています。
なお、航空局は「個人の業務目的申請は必ずできる」と断言するわけではありませんが、明確に禁止しているわけでもありません。だからこそ、ご自身のケースで取得できるか不安な方は、自己判断せず専門家に相談しておくと安心です。
YouTube・ブログなど収益化を目的とした空撮の事例
たとえば、次のような個人の活動でも、業務目的として申請できた例があります。
- 広告収入を目的とした、YouTube動画に投稿する映像の空撮
- アフィリエイト収入を目的とした、ブログに掲載する写真の空撮
「趣味で撮った映像をネットに上げる」だけでなく、その映像や写真で収益を得ることを目的に設計することで、業務目的として整理しやすくなります。いまは個人でも収益化の手段が多くある時代です。趣味から一歩進めて、収益化を前提に活動を組み立てる、という考え方がポイントになります。
ただし、飛行許可に関する運用は日々変化します。ご自身の活動内容で業務目的として認められるかは、事前にヘルプデスクや行政書士に確認しておくと確実です。
個人事業主の空撮・点検などの業務利用
すでに個人事業主として活動している方が、空撮・点検・測量などの明確な業務でドローンを使う場合は、そもそも業務目的の条件に問題なく当てはまります。
この場合は「業務かどうか」で迷う場面は少なく、安心して包括申請を検討できます。
開業届がなくても申請できる(開業届は要件ではない)
「個人事業主でないと申請できないのでは?」「開業届を出していないとダメ?」と心配される方もいますが、開業届の提出や、特別な資格の有無は、包括申請の要件ではありません。 開業届を出していない個人の方でも、業務目的であれば申請できます。
前述のとおり、航空局は個人の業務目的申請について明確に「できる」と明言はしないものの、禁止もしていません。当事務所では、こうした実務的な状況も踏まえたうえで、お客様お一人おひとりの飛行目的(空撮など)に応じて、業務目的として申請できるかを整理しています。
「自分のこの使い方は業務目的に当たるのか、それとも趣味に該当するのか」と迷う場合は、自己判断で決めてしまう前に、ぜひ一度うえた行政書士事務所にご相談ください。飛行目的を整理したうえで、どう申請を進めるかを一緒に決められます。
業務目的に当たらない個人の選択肢(個別申請・許可不要のケース)
「どう考えても自分は趣味目的だ」という個人の方も、ドローンを楽しむ方法がなくなるわけではありません。業務目的に当たらない場合の出口を整理しておきましょう。
趣味でも許可なしで飛ばせるケース
まず押さえたいのは、特定飛行に当てはまらない飛ばし方なら、そもそも許可は不要だということです。
たとえば、次のようなケースでは許可なしで飛ばせます。
- 人口集中地区(DID)や空港周辺などを避け、特定飛行に当たらない場所・方法で飛ばす
- 機体の重量が100g未満のドローンを飛ばす
- 屋内で飛ばす
趣味で楽しむだけなら、こうした「許可のいらない範囲」で飛ばすのも現実的な選択肢です。趣味目的のドローン飛行については、ドローンの包括申請を趣味で考える場合の解説記事もあわせてご覧ください。
特定飛行をしたい場合は個別申請
一方で、「趣味だけれど、どうしてもDIDや夜間など特定飛行をしたい」という場合は、包括申請ではなく個別申請という方法になります。業務目的に当たらない個人が特定飛行をするには個別申請が必要、という整理はそのとおりです。
ただし、個別申請には「許可期間」の注意点があります。飛行許可・承認の期間は、審査要領上、一回につき原則3か月以内とされています(申請内容に変更がなく、継続的に飛ばすことが明らかな場合は最長1年)。包括申請は継続的な飛行を前提とするため通常は1年で取得できますが、そうでない申請では、この原則どおり期間が短くなります。
さらに、これは行政書士として申請を重ねてきた経験からの一例ですが、趣味目的で個別申請をした際に、許可期間を1週間程度というかなり短い期間に限定しないと許可が下りなかったケースもありました。 いつもそうなるわけではありませんが、趣味目的の申請では、こうして許可期間が短く絞られることがある点に注意が必要です。
その場合、ほぼ飛ばすたびに許可を取り直すような形になり、継続して・繰り返し飛ばしたい個人の方には負担が大きくなります。もし業務目的として整理でき、包括申請が選べるのであれば、そのほうが手間は圧倒的に少なくて済みます。
ドローンの許可申請全体の考え方は、ドローンの許可申請の解説記事で確認できます。
個人の包括申請で迷いやすい・行政書士に相談すべきケース
ここまで読んで、「自分のケースはどうなんだろう」と感じた方もいると思います。次のような場合は、自己判断で進める前に、行政書士に相談する価値があります。
- 自分の飛行目的が業務目的に当たるか判断できない(副業・個人利用で線引きが不安)
- 趣味と業務の境目が曖昧で、申請が通るか不安
- 独自マニュアルを検討しているが、どう進めればよいかわからない
- 自分で申請したら補正・訂正の指示が出て止まってしまった
- 許可を取った後の更新管理や飛行日誌など、継続的な運用に不安がある
とくに独自マニュアル(飛行方法の自由度を上げるために自作するマニュアル)については、知っておきたい実務の実感があります。まず前提として、独自マニュアルは制度上、今でも作成できます。 ルールとして禁止されたわけではありません。
そのうえで、行政書士として実際に申請を重ねてきた経験からは、近年は独自マニュアルでの許可が以前より下りづらくなっていると感じています。 これは、制度改正で独自マニュアルが廃止されたという話ではなく(2025年3月の改正で見直されたのは主に団体等が定める飛行マニュアルの扱いです)、あくまで申請実務の中で私自身が得た所感です。そのため、独自マニュアルを前提に考えている方は、現状を踏まえて申請書の記載や許可内容を整理し直したほうがよいケースがあります。詳しくはドローンの包括申請の独自マニュアルの解説記事をご覧ください。
こうしたケースでは、申請が通るかどうかの判断や、申請書の書き方の方針まで含めて、専門家に相談したほうが結果的に早く・確実に進むことが多いです。うえた行政書士事務所では、飛行目的の整理から、許可取得後の更新・運用の相談まで対応しています。
「自分は業務目的に当たる?」「この内容で申請が通る?」と迷ったら、うえた行政書士事務所の無料LINE相談へ。あなたの飛行目的・飛行内容をうかがったうえで、申請できるか・どう進めるかをご案内します。全国対応・不許可の場合の返金保証についてもお問い合わせください。
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個人がドローン包括申請を進める流れ(やり方と飛行経歴)
個人が包括申請を進める大まかな流れは、次のとおりです。
- 事前準備(機体の情報、操縦者の情報、飛行目的・飛行方法の整理など)
- DIPS2.0で申請書を作成し、送付する
- 審査を経て許可・承認を取得する
- 飛行時には飛行日誌の作成・保存などの運用を行う
申請の具体的な操作手順や記入例は、ドローンの包括申請のやり方を解説した記事で詳しく紹介しています。
また、包括申請では、原則として無人航空機の種類別に10時間以上の飛行経歴が必要とされています。ただし、機体や状況によって例外的な扱いもあるため、ご自身が要件を満たすかどうかは個別の確認が必要です。10時間の飛行経歴の考え方や数え方については、包括申請に必要な10時間の飛行経歴の解説記事をご覧ください。
個人が包括申請とあわせて確認しておきたい関連手続き
包括申請の許可取得は、ドローンを安全に飛ばし始めるための「入口」です。実際には、その前後でつながる手続きがいくつかあります。個人の方が運用を始めて続けるうえで、次の点もあわせて確認しておくと安心です。
ドローンの機体登録は包括申請の前提
ドローンを飛ばすには、その前提として機体登録(登録記号の表示やリモートIDへの対応)が必要です。機体登録は、飛行許可・承認の包括申請とは別の手続きである点に注意してください。
機体登録の進め方は、ドローンの機体登録の解説記事で確認できます。
個人が包括申請にかかる費用の目安
費用は、自分で申請するか、行政書士などに代行を依頼するかで変わります。包括申請そのものについて、国へ支払う申請手数料はかかりませんが、行政書士に依頼する場合は別途報酬が発生します。
具体的な費用感は、ドローンの包括申請の費用の解説記事で詳しく紹介しています。
包括申請は1年ごとに更新が必要
包括申請の許可は、継続的な飛行を前提に最長で1年間有効です。継続して飛ばすなら、期限が来る前に更新が必要になります。更新を忘れると許可が切れてしまうため、期限管理が大切です。
更新の手続きや時期については、ドローンの包括申請の更新の解説記事をご覧ください。
ドローンを増やしたら機体追加の変更申請
許可を取得した後でドローンや操縦者を増やした場合は、変更申請(機体追加)で許可の内容を更新できます。新しい機体を許可に加えることで、まとめて運用できます。
機体追加の手続きは、包括申請の機体追加の解説記事で確認できます。
夜間・目視外など飛ばし方を広げたいとき
活動の幅を広げて、夜間飛行や目視外飛行などにも挑戦したくなることがあります。こうした飛ばし方は、別途の申請や条件の確認が必要になる場合があります。
まずは取り組みやすい夜間飛行について、ドローンの夜間飛行の解説記事で確認しておくとよいでしょう。
ドローンの包括申請(個人)に関するよくある質問
ドローンの包括申請は個人でもできますか?
できます。包括申請は個人・法人を問わず申請できます。ただし、業務目的で利用することが条件です。趣味の延長であっても、収益化を目的とするなど業務目的として整理できれば、個人でも申請できる可能性があります。
趣味でドローンを飛ばす場合も包括申請できますか?
純粋な趣味目的では、包括申請(標準的な方法)の対象にはなりません。ただし、撮影した映像や写真の収益化を目的とすれば業務目的として整理できる場合があります。どうしても趣味のまま特定飛行をしたい場合は、許可不要の範囲で飛ばすか、個別申請を検討することになります。
個人事業主でないと申請できませんか?開業届は必要ですか?
いいえ。開業届の提出や、個人事業主であることは包括申請の要件ではありません。開業届を出していない個人の方でも、業務目的であれば申請できます。
包括申請に10時間の飛行経歴は必要ですか?
原則として、無人航空機の種類別に10時間以上の飛行経歴が必要とされています。ただし、機体や状況によって例外的な扱いもあります。詳しい考え方は、本文中で紹介した10時間の飛行経歴の解説記事をご確認ください。
個人でも自分で申請できますか?行政書士に頼むべきですか?
自分で申請することもできます。ただし、飛行目的が業務に当たるかの判断、申請書の記載、補正指示への対応などに不安がある場合は、行政書士に相談・依頼するという選択肢があります。とくに「業務目的に当たるか迷う」「自分で申請して止まってしまった」という方は、相談するとスムーズです。
まとめ
最後に、この記事の要点を整理します。
- ドローンの包括申請は、個人でも取得できる。ただし条件は業務目的であること。
- 趣味から始めた方でも、収益化を設計すれば業務目的として整理できる場合がある(YouTube・ブログの空撮など)。
- 純粋な趣味の場合は、許可不要の範囲で飛ばすか、個別申請という出口がある。許可期間は原則3か月以内で、趣味目的では1週間程度まで短く絞られ、飛ばすたびの申請になりやすいこともある。
- 開業届や資格は要件ではない。
- 機体登録・費用・更新・機体追加など、前後の手続きもあわせて見ておくと安心。
ドローンの関連法令や運用は改正が頻繁に行われています。判断に迷う点や不安な点は、航空局のヘルプデスクや、専門家である行政書士に確認するのが安全です。
国はドローンの業務利用を後押ししており、個人でも業務目的であれば、包括申請の許可を取得できる可能性は十分にあります。「自分のケースで取れるのか」を確かめたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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