ドローン登録のリモートIDについて行政書士が解説|2023年最新

ドローンユーザー

ドローンは登録できたけど、リモートIDの設定で困ってる。
設定しないで飛ばしたらダメなのかな?

行政書士うえた

ドローンの登録だけでなく、リモートIDの設定も義務となります。
飛行前に必ず設定を済ませましょう。
この記事ではリモートIDの設定手順を詳しく解説します。
また、自分の持っているドローンがリモートIDに対応しているかもわかりますよ。

ドローンの登録全般については、まとめ記事をご用意しています。あわせてご覧ください。

目次

ドローン登録後はリモートIDの設定が必要

ドローンを登録した後は、リモートIDを設定しないとドローンを飛ばせません
リモートIDも航空法で義務付けられているため、違反した場合は罰則が適用される場合があります。

リモートIDは車のナンバープレートにあたります。
無線でドローンの情報を外部に伝えることで、誰が操縦しているどんなドローンかを識別できます。

DJI社の最新のドローンなら、リモートIDを内蔵している

DJI社の最新のドローンなら、リモートID機能を最初から内蔵しています。
代表例は「Mavic3シリーズ」「Air 2シリーズ」「Mini3シリーズ」などです。

対応しているドローンは、国交省HP「適合しているとして届出があったリモートID機器等の一覧」に一覧があります。

リモートIDを内蔵しているドローン
  • DJI Mavic 3
  • DJI Mavic 3 CINE
  • DJI Mavic 3 Classic
  • DJI Air 2
  • DJI Air 2S
  • DJI Mini 2
  • DJI Mini 3
  • DJI Mini 3 Pro
  • DJI FPV など

DJIの内蔵リモートIDの設定方法はリンク先をご確認ください。

リモートIDを内蔵していないドローンは、外付けの機器が必要

国交省HP「適合しているとして届出があったリモートID機器等の一覧」に載っていないドローンは、外付けリモートID機器を別途購入する必要があります。
外付け機器の本体価格は、最低でも2万円程度します。

対応している外付け機器は、同じく国交省HP「適合しているとして届出があったリモートID機器等の一覧」に載っています。
「備考」欄に「外付け型」と書いてあるものです。

外付け型リモートIDの代表例
製造者商品名実売価格
(記事執筆時点)
TEAD株式会社TD-RID25,570円
エアロエントリー株式会社AERO-D-X119,800円

リモートIDに対応していないドローンを登録する場合は、あらかじめ外付け機器も購入しておくことをおススメします。
(登録時に、機器ごとの製造番号の入力が必要になります。)

外付けリモートIDの設定方法はリンク先をご確認ください。

DJI製ドローンのリモートID登録方法について|DJI RCでの設定

ここからはDJI RC対応のDJI製ドローンの、リモートID設定手順を解説します。

リモートID設定にあたって、DIPSで登録申請時に「リモートID有無」で「あり(内蔵型)」を選択しておきましょう。

リモートID設定の手順
  1. DIPSでの登録時に「リモートID有無」で「あり(内蔵型)」を選択
  2. あらかじめドローンと送信機(DJI RC)のファームウェアを最新の状態にアップデート
  3. リモートIDの書き込み
STEP
DIPSでリモートID「あり(内蔵型)」を選択

DIPSでの登録時に、「リモートID有無」の欄で「あり(内蔵型)」を選択しておきます。

リモートIDあり(内蔵型)
STEP
ドローン本体とDJI RCのファームウェアをアップデート

ドローン本体とDJI RCが接続されていいるか、またWi-Fiにつながっているか確認します。

DJI RCを起動して、「詳細」タブ内の「アプリバージョン」を確認し、最新版にアップデートします。
同じく「詳細」タブ内の「機体ファームウェア」、「送信機ファームウェア」をタップして、それぞれ最新版にアップデートします。

STEP
リモートIDの書き込み

DJI RCの「安全」タブ内の「無人航空機システム リモートID」をタップします。
画面右側の「インポート」をタップします。

DIPSへのログイン画面と、ドローンのシリアルナンバーが表示されます。
「ログイン」をタップして、DIPSのID・パスワードを入力すると、リモートIDの設定が完了します。
画面上で、リモートIDが「インポート済み」となっていることを確認してください。

DJIの公式HP「リモートID対応機種に対するリモートID書込み方法」にて、ドローンへの内蔵型リモートIDの書き込み方法が解説されています。

外付け型リモートIDの設定方法について

ここからは外付けリモートID機器、①TD-RID(TEAD社)、②AERO-D X1(エアロエントリー社)の設定手順を紹介します。

TD-RIDのリモートID設定手順

TEAD株式会社公式HPから、リモートID情報の書き込み方法をご確認ください。
TEAD社は公式で問い合わせ窓口があるので、不明点を直接メーカーに聞けることがメリットです。

AERO-D X1のリモートID設定手順

エアロエントリー株式会社公式HPから、導入手順書をご確認ください。
エアロエントリー社では、不明点は販売店に聞くかたちになります。

製品に関するお問い合わせ

お買い上げいただいた製品について、ご不明点がございましら【ご購入店】へご相談ください。

PRODUCT 製品情報 外付型リモートID機器 「AERO-D-X1(エアロ-D-X1)」

TD-RIDとAERO-D-X1、どっちがオススメ?|2機種を比較・レビュー

外付けリモートIDを選ぶ際のポイント
  • 予算に余裕があるなら、保証やアフターサポートが充実しているTD-RIDがオススメ。
  • とにかく安く済ませたいなら、AERO-D-X1を選ぶ。
TD-RID (TEAD株式会社)
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 国内生産
  • メーカーによる1年間の保証付き。
  • メーカーHP等から直接アフターサポートが受けられる。
デメリット
  • 本体価格が高め(税込24,000円程度。記事執筆時点)
  • 充電や通信にmicro USBケーブルが必要。
  • 充電に時間がかかる(2時間程度)
AERO-D-X1(エアロエントリー株式会社)
総合評価
( 4 )
メリット
  • 18,000円(税込)と本体価格がお手頃(記事執筆時点の価格)
  • type-Cケーブルに対応。別途ケーブルを用意する必要がない。
  • 充電が30分で完了。
デメリット
  • 卸販売のエアロエントリー社から、保証についての情報が発表されていない。
  • サポートや問い合わせは、購入店舗に依頼する必要がある。

2機種を比較した場合、価格差は数千円程度です。
最低でも2万円弱する機器ですし、搭載が義務化されているものなので、保証が手厚いTD-RIDのほうが安心です。
個人の方が趣味で飛行させる場合は、AERO-D-X1でもいいと思います。

また電波の到達距離・防水防塵性能は、メーカー交渉では大きく変わりません。

事前登録でリモートIDの搭載が免除|2023年現在は受付停止

6月19日までに機体登録の申請を完了したドローンについては、リモートIDの搭載が免除されます。
(郵送の場合は19日までの消印が必要です。)

機体登録の有効期間は3年間のため、6月20日から向こう3年間が、免除期間になります。

無人航空機の事前登録は6月19日申請分までです。
事前登録によりリモートID搭載が免除となるのは、以下の申請分までとなります。
〇オンライン申請 :STEP6の「手続完了」画面が表示された時刻が6月19日中までのもの
(※システムのサーバー時刻で判定。申請受付番号が発番されたものに限る​)
〇書面による申請 :消印が6月19日までのもの

国土交通省HP 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

ドローン登録後は包括申請も検討しよう

ここまで、ドローンの登録について解説してきました。
目視外飛行や人口集中地区などの飛行では、飛行許可の取得が必要です。

飛行許可を取得するなら、「包括申請」がおすすめです。
包括申請は一番メジャーな申請方法です。
日本全国でドローンを飛ばせる、手続きは1年に1回で済む、などメリットが大きいです。

包括申請のメリット
  • 日本全国でドローンを飛ばせる。
    旅行先や遠方の業務にも対応できる
  • 許可期間は1年間。
    1年後に更新すれば許可期間を延長できる。
  • 急なクライアントからの依頼にも対応できる

ドローン包括申請の特徴や取得方法などの詳細は、こちらのまとめ記事をご覧ください。

ご相談・ご依頼はこちらから

包括申請 19,800円(税込)で承ります。

全国で1年間有効な飛行許可を取得いたします。
申請から約12~14日で許可書を納品します。(2023年時点での目安)

こんな方におススメ
  • 1日でも早くドローンを飛ばしたい!
  • 安心して任せられる行政書士に依頼したい(当事務所はドローン専門です)
  • 許可取得後も気軽に相談したい
  • DIPS2.0で更新ができず困っている
  • ヘルプデスクに電話がつながらず、手続きが進められない
当事務所のサービスの特徴
  1. 全国のお客様に対応
    (お電話・メール・LINEでのやり取りで手続きが完了します)
  2. 最短8日で許可を取得した実績があります
  3. 独自飛行マニュアル追加料金なし
    風速5m以上でも飛行できる、夜間飛行時の高度制限がなくなる、などのメリット
  4. 夜間飛行、目視外飛行、DID地区での飛行、人・物から30m以内の4つの許可は追加料金なし
  5. 包括申請の許可取得率は100%
  6. ドローンの購入に充てられる国の補助金をご案内可能です。

※ドローン1台・操縦者1名での料金
 操縦者・ドローンを追加ごとに、2,200円が別途かかります。

行政書士うえた

ドローンの許可は、申請書の記載によって飛行の自由度に差が出ます。
当事務所では、お客様の業務内容や目的に応じて対応しております。

電話受付:9:00~19:00(年中無休)

LINEなら休日・夜間も相談できます

まとめ

ここまで、リモートIDの概要や設定方法について解説してきました。

この記事の内容は執筆時点での情報です。
最新情報は国土交通省HPからご確認のうえ、設定をお願いいたします。

この記事の監修者

植田 真行のアバター 植田 真行 行政書士

はじめまして、四国・高知県で行政書士をしています、植田真行と申します。

私とドローンとの出会いは、2017年ごろ当時趣味にしていたラジコンで知り合った知人からの勧めでした。
「楽しいからやってみなよ」と、その方の機体を屋内で操縦させてもらいました。
当時写真や動画撮影をしていたこともあり、「これまで撮れなかった映像が手軽に撮影できる」ことに感動を覚えました。
その後、知人の飛行許可手続きを無償でお手伝いさせていただき、行政書士としてドローン業務をおこなうきっかけになりました。

2022年に行政書士として独立後は、このサイトを通じて「これからドローンで空撮を始めたい」、「点検作業にドローンを導入したい」といったお客様からご依頼をいただいております。
現在では、国の補助金など資金調達のサポートもさせていただいており、「お客様の趣味やビジネスに不可欠な存在であること」を目指しています。

ドローン法務の専門家として、お客様の安心・安全な飛行にお力添えできるよう、今後とも尽力する所存です。
ドローンをこれからはじめる方、お手続きに不安をお持ちのお客様は、ぜひ私にご相談ください。

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